Google検索をしていたところ、「株式会社スイッチスマイル、『大阪・関西万博活性化ファンド』から出資第1号案件として資金調達を実施」という記事を見つけました。
気になってさらに株式会社スイッチスマイルについて調べてみたところ、令和5年(2023年)9月8日に東京地方裁判所から破産手続き開始決定を受けていたことが判明しました。
その記事を詳しく読んでみると、社長の名前に見覚えがありました。
まさかと思いましたが、やはり以前一度だけお会いしたことのある人物でした。
私がIT系の仕事をしていた頃に、一度だけこの社長と面談したことがあります。
これまで多くの人と接してきましたが、彼はその中でも群を抜いて印象が悪く、いまだに記憶に残っています。
場所は、六甲アイランドにあるバブリーでおしゃれな建物のオフィス。面談中、突然ノートパソコンを取り出してキーボードをカチャカチャと打ち始め、明らかに別の作業を始めたのです。その態度を見て、「なんて失礼な人だ」と強く感じました。この人とは仕事をしたくないと思いましたし、当時は「IPOを目指している」などと威勢のいい話していましたが、正直「こんな会社、潰れたらいいのに」と思ってしまいました。
結果として実際に倒産したわけで、驚きとともに妙な納得感もあります。
ちなみに、確か奥様も同じ会社に勤めていたようで、面談中に昼食の話などをされていた記憶があります。(なんでこんなこと覚えているんだろうか)
その後、従業員に給与を支払わず、最低賃金法違反で書類送検されたとも報道されています。
やはり当時の印象通り、まともな経営者ではなかったのだと思います。取引先との関係はともかく、従業員に対してそのような扱いをする経営者は許されるものではありません。
私が知っていたIT系の企業は仲間意識が強く、社員を大切にする風土があったため、余計に違和感を覚えました。
それにしても、そんな経営者の会社に公的なファンドが出資していたとは、本当に驚きです。お役所仕事という印象はぬぐえません。
通常、過去に最低賃金法違反で書類送検された経営者の会社に出資するというのは、常識的に考えて避けるはずです。さすが大阪市が関係しているファンドだと、呆れてしまいます。(スタートアップ支援とはいえ、1号案件は特に慎重に選ばないとダメです)
ただ、この社長に関して一点だけ感心するのは、「資金調達の上手さ」です。見せ方や話の盛り方がうまいのでしょう。IT系の経営者にはそうした“魅せ方”に長けた人物が多いですが、その裏にある本質を見抜く目が必要だと改めて思いました。出資者たちは見る目がなかったのでしょうね。(自分は見抜いていたと断言します!自画自賛です)
IT業界には、外見や話術で信用を得ようとする「胡散臭い」人物も少なくありません。これから関わる方々には、ぜひ気をつけていただきたいと思います。